ピルとは

ピルとは、計画的に避妊を行いたい場合に処方される「経口避妊薬」のことを意味することが多いです。
使用する経口避妊薬は、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが合わさった合剤となります。
以前は女性ホルモンの含有量が多く、血栓症などの副作用が強く出るタイプが使われていたのですが、近年ではホルモンの量を減らして副作用のリスクをできるだけ軽減させた低用量ピルが普及しており、日常的に使用されている方も多くなりました。

低用量ピルのメリット

低用量ピルによる大きなメリットは、女性主体で避妊が行えるということです。
毎日1錠を決まった時間帯に服用することにより、生理予定日の翌月から原則として避妊できます。
生理初日から飲み始めたときは、そのときから避妊効果が得られると考えられています。
ただし、お薬を飲み忘れてしまい、前回の服用から24時間以上が経過すると避妊効果が薄れてしまいます。
お薬を飲み忘れたケースの場合、7日間以上服用し続けることで再び効果が現れるようになります。
この期間中も避妊効果を得たい場合は、ほかの避妊方法も併用するようにしてください。

低用量ピルには、避妊以外の効果も認められています。
子宮体がんや卵巣がんの発症リスクを下げる効果、月経困難症や月経前症候群を改善させる効果、子宮内膜症の症状を軽減させる効果などもあるので、こうした目的で使用している方もいらっしゃいます。

低用量ピルのデメリット

低用量ピルを飲み始めた当初は、吐き気や不正出血がみられることがありますが、通常は1~2週間程度で治まります。
ときには頭痛やめまい、お肌のむくみなどが起こることもあります。
また、内服することにより静脈血栓塞栓症や肝機能障害などリスクが生じます。年齢によりそのリスクはさらに上昇します。当院では患者様に安全に低容量ピルを内服して頂くため、適宜血液検査や超音波による検診をお願いしております。

低用量ピルの料金

ファボワール 2,500円/1シート(税込み)
トリキュラー 2,500円/1シート(税込み)
ラベルフィーユ 2,500円/1シート(税込み)
アンジュ 2,500円/1シート(税込み)
ピル検診 血液検査 5,000円/1回
ピル検診 超音波検査 2,500円/1回

アフターピル

アフターピルは、妊娠を望まない女性が避妊をせずに性交をした場合や、コンドームが破損した場合、低容量ピルを飲み忘れた場合などに使用される緊急避妊薬です。
性交後なるべく早い段階で服用することにより、避妊の効果が期待できます。
このお薬に含まれている黄体ホルモンには、排卵から着床までの作用を変化させる働きがあります。
妊娠は、排卵後に受精し、さらに受精卵が着床というプロセスが必要なのですが、アフターピルには排卵と受精卵の着床の双方を抑制する作用があるため、排卵を遅延させ受精を妨げるとともに、受精後でも避妊効果を発揮するのです。
なお、アフターピルの副作用としては、嘔気、不正出血、倦怠感などがあります。

性交後なるべく早い段階で服用します

アフターピルは、性行為後なるべく早い段階で服用する必要があります。
お薬のタイプによっても異なりますが、レボノルゲストレルの場合は性交後72時間以内に服用します。
なお、この時間内であったとしても、確実に避妊効果が得られるわけではありません。
妊娠の可能性を著しく下げてくれますが、完全ではない点についてご承知おきください。
なお、月経予定日とされる日から1週間が経過しても月経が来ない場合は、避妊に失敗した可能性があるので、すぐに当院を受診して妊娠検査を受けるようにしましょう。

アフターピルの料金

レボノルゲストレル 9,000円/1錠(税込み)